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【書評】『メモの魔力 / 前田裕二著』を読んだ感想。メモと抽象化の魔法の本。

今話題のSHOWROOMを立ち上げた実業家として注目されている前田裕二さん。前作の『人生の勝算』につづく2作目の著書『メモの魔力』はどんな本なのかな。メモの魔力ってどういうこと?どんなことが書いてあるの?

今回は、メモの魔力について、どういう内容なの?何がわかるの?という疑問を持っている方に向けてまとめます。
✔︎この本がオススメな人

  • 将来に漠然とした不安を抱いている人
  • 実践的なメモ術を学びたい人
  • 言語化に苦手意識をもっている人

メモの魔力の概要

まず、本書の目次構成です。

  • 序章:「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
  • 第1章:メモで日常をアイデアに変える
  • 第2章:メモで思考を深める
  • 第3章:メモで自分を知る
  • 第4章:メモで夢を叶える
  • 第5章メモは生き方である
  • 終章:ペンをとれ。メモをしろ。そして人生を、世界を変えよう

これだけ見てもわかるように、とにかくメモについて深く深く書かれた本です。

前田さんのメモに対する情熱がビシバシ伝わってきて、いますぐペンをとってメモをしたくなるような本でした。

また、最後の終章が印象的で、絶対に読むべきです。

前田裕二さんという人について

早稲田大学卒、外資系投資銀行入社、DeNA入社、SHOWROOM社長という聞いているだけで輝かしいような経歴をお持ちの方です。

でも、その裏には幼少期にご両親を亡くされ、苦労してきた過去があったということが本書で少し書かれていました。

自分がメモに救われたという体験から、心からメモに対する情熱を持ち、それを少しでも世の中に還元したいという気持ちがストレートに伝わってくる言葉が散りばめられています。

今では「メモ魔」として有名な前田さんですが、メモをとるきっかけとなったのも、授業のノートを綺麗にとってお兄さんに見せて喜んでくれるのが嬉しかったからとのこと。

リアルな気持ちと原体験が今のメモ魔をつくりあげているんだということが、終章でかかれていました。

ただ雲の上の「すごい人」ではなくて、共感して応援したくなるような、人間的に魅力的な人なんだろうな、ということまで伝わってきました。

メモの魔力とは

では、本題に入ります。

タイトルにもなっている「メモの魔力」とは一体どういうことでしょう。

まず、メモには2種類あるということが最初に書かれています。

  • 記憶のためのメモ
  • 知的生産のためのメモ

前者は主に、忘れないようにするためのメモで、後者は思考力や発想力を高めるため、知的生産性をあげるためのメモです。

では、「知的生産のためのメモ」をすることで得られるものはなんでしょう。前田さんは5つのスキルが鍛えられると書いています。

  1. アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
  2. 情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
  3. 相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
  4. 話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
  5. 曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)

意識してメモをとるだけでこれだけの能力が向上するってワクワクしませんか。

知的生産性も向上したいし、構造化能力、言語化能力も向上させたい。そんな欲張りな人にメモはぴったりなのです。

メモをすることで得られるメリット、魔力が理解できたところで、次は知的生産的なメモをするためのメモ術です。

ファクト→抽象化→転用が最強のフレームワーク

本書の最大の肝がここです。

  1. インプットした「ファクト」をもとに、
  2. 気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、
  3. 自らのアクションに「転用」する。

重要なのが、抽象化と転用。

記憶のためのメモはファクトを書き残すだけで終わってしまいますが、メモを抽象化してからアクションに転用するまでに、いかに深く考えていくかが勝負です。

では次に、大事な抽象化思考を身につけるためにはどんな思考のフローを経ればよいのかをまとめます。

抽象化思考を身につける

  1. 具体情報を正確に受け取る
  2. 情報から「他に転用可能な」要素(気づき・背景・法則・特徴など)を抽出(=これが抽象化)
  3. さらに別の何か具体的なものに転用

この3ステップが抽象化するための思考方法です。

情報を得た時に、それはどのように、どういうことで活かせるのか、転用可能なのかを考え、メモして、さらに他の具体に当てはめて転用してみるということが肝です。

言語化にもメモが最適

周囲をワクワクさせて、うまく巻き込んでいく人が実績を出し、「誰か」へと成長していきます。

本書の中で書かれていた言葉で納得させられた部分です。

では、どうすれば周囲を巻き込めるのか。これが言語であり、ロジックです。

メモをするということは、自分の頭で考えていたことを言語化しなければ書けません。つまり、言語化にもメモは役立つということです。

メモで夢を叶えるための「SMART」思考

夢を実現するための思考法として個人的に面白いな、と感じたのが「SMART」というフレームワークです。

夢のゴール設定のために大切な5つのチェック項目になっています。

  • Specific(具体的である)
  • Measurable(測定可能である)
  • Achievable(達成可能である)
  • Related(関連性がある)
  • Time(時間の制約がある)

今すぐ行動に移せるほど具体的か、夢に近づいていることが測定可能か、人生の軸や価値観に関連性のある夢か、いつまでに、いつやるか、という時間の制約があるか。

夢だけでなく、日常の小さな目標を決める時にも役立つフレームワークだと感じました。

まとめ:抽象化を習慣にしよう

よし!夢の実現のためにメモをとるぞ!と、本を読み終わった時に思っても、なかなか続けることは難しいですよね。

前田さんは、そこもよくわかっています。

だからまずは、難しいことは考えずにメモをとる習慣をつけてみましょう。

習慣については『小さな習慣』という本を読んで、私自身かなり習慣化がしやすくなりました。

人間の行動の約45%が習慣からなっているので、メモを習慣にしてしまえばどれだけ理想の自分に近づけるか、夢に近づけるかは明白です。

最後に、本書に書かれた一文を紹介したいと思います。

今、このページを見つめているみなさん。あなたは、明日を強く生き抜くための「熱」を、持っているか。「ペン」を、持っているか。「メモ帳」を持っているか。

そしてこの本を閉じたあとに、「メモ魔」になる心の準備はできているか。

ペンとメモ帳と熱量を持って、抽象化のメモ術を習慣にしていきましょう。

巻末には、「自分を知るための自己分析1000問」が掲載されています。これもかなりボリュームがあって、自分を知るため、自分の「人生の夢」を決めることの大きな手助けになると思います。ぜひ、手にとって読んでみてくださいね。

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