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【完全版】アテネ・パルテノン神殿を観光する前に知っておいてほしいこと!

ギリシャ・アテネのアクロポリスにある人気観光スポット「パルテノン神殿」。

黄金比とも言われる建築様式の美しさから、誰もが知る世界遺産に認定されている建築物です。

パルテノン神殿に行く前にぜひ知っておいて欲しいその魅力と、実際に行く際に注意して欲しいことをまとめました。

パルテノン神殿があるアクロポリスって?

アクロポリスはギリシア語で「高い丘の都市」という意味で、海抜約156mの場所に位置している小高い丘です。

クレタ・ミケーネの青銅器文明の後、紀元前8世紀に誕生した都市国家アテナイで古代ギリシア文明は最盛期を迎えました。

アクロポリスは都市と民衆を守る拠点の役割を果たすと同時に、守護神を祀る神殿なども建てられて信仰の対象の役割も果たしていた場所です。

パルテノン神殿の美しさの理由

ギリシア古代建築を現代に伝える最も重要な建築物として見なされているパルテノン神殿。

多くの人々を魅了する美しさをもつパルテノン神殿には、人々が魅了されるワケがあります。

パルテノン神殿の黄金比

パルテノン神殿は、実は各要素のいずれにも1:1.618という黄金比を含んだ設計になっています。この比率を用いることで、視覚的に最も調和が取れ、安定した美観を与えるということを、アクロポリスの人たちは知っていたのです。

それに対し、日本では、白銀比という1:1.414という比率を力学的に丈夫な建築方式として用いていました。奈良時代に建設された法隆寺や五重の塔では、この白銀比が用いられています。

実はパルテノン神殿と法隆寺の建築には共通点があって、法隆寺の柱はパルテノン神殿の柱と同じ円柱を下から上にかけて徐々に細くさせたり、柱の真ん中らへんに膨らみを持たせたエンタシスという方式で造られているのです。

遥か昔の日本とギリシャという遠い場所の建築物で、このような共通点があるのは驚きですよね。

実は柱はまっすくじゃない?!

パルテノン神殿の柱はどれも真っすぐ立っているように見えますが、実は全ての柱が内側に6㎝傾いて立っているのです。

面に対して垂直に柱を建てるよりも、美しく見えるようにされた工夫だと言われています。これが今から遠い昔の技術ということがとても神秘的。

この景色を見るためにアテネにきたと言っていいほど。紀元前5世紀の建築物がこうしていまも見られるって考えるとすごく感慨深いです。

パルテノン神殿以外にも!アクロポリスの見どころ

イロディオ・アッティコ音楽堂

アクロポリスの中にはこんな音楽堂もあるのです。

タイミングがよければここで行われる古代劇やコンサートを見ることもできるかもしれません。

こんな遺跡に囲まれて音楽や劇を楽しめるなんて贅沢すぎますね。

エレクティオン神殿

6体の女神像が柱となって支えている姿が印象的なエレクティオン神殿。紀元前410年ごろ、ギリシャ神話の英雄「エリクトニオス」を捧げるために造られたイオニア式の建築物です。

複数の隣接している神殿などとのバランスをとるために非常に複雑なデザインであることで知られており、古代には類まれな構造をしていると言われています。

女神像は複製なのですが、本物のうち5体は新アクロポリス美術館に、1体は大英博物館に展示されています。

デュオニュソス劇場

デュオニュソス劇場は紀元前325年に建設され、14,000人から17,000人の観客を収容していたギリシア最古の大型野外劇場。

アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデス、アリストパネスといったそうそうたる古代劇作家がこの野外劇場で作品を競いあったと言われています。

ローマ風に再設計され復元されたものが現在も残っている状態です。

パルテノン神殿のある高台からは下の方に小さくみえる程度ですが、共通チケットを買っていれば近くに行ってみることもできます。

ギリシャ国旗とアテネの街並み

パルテノン神殿の向かい側の広場にはギリシャ国旗があります。

ギリシャの国旗の青と白が、真っ青な空によく映えます。ここは撮影スポットなのか、世界各国から集まった人たちが写真を撮っていました。

さらに高台になっているので、アテネ市街の街並みを一望することもできます。

天気がよくて本当によかったです。

やっぱりヨーロッパ旅行は天気の良い夏がオススメ。

パルテノン神殿への行き方

ここからは、パルテノン神殿への行き方をまとめます。

神殿へは、「アクロポリ駅」から行くのが1番近い行き方です。


アクロポリ駅からパルテノン神殿までは徒歩12分ほどで到着です。

アクロポリ駅からパルテノン神殿までの行き方

実際にアクロポリ駅からパルテノン神殿・アクロポリスの入り口まで歩いたので、写真つきで詳しくまとめます。

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アクロポリ駅についた瞬間から遺跡の匂いを感じる駅構内。
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アクロポリ駅にアクロポリスへの看板が出ているのでそれを目印に改札を出ます。改札を出てすぐに左手に曲がり、さらに突き当りを左手に進むと、長い上り坂が登場します。

その上り坂をひたすら道沿いにまっすぐ進みます。

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最初は緩やかな登り道ですが、徐々に急な登り道になっていきます。
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私はギリシャ空港からそのままアクロポリスに向かったので、スーツケースを持ちながらこの道は正直疲れました。

石畳のなだらかな上り坂が続くので荷物はできればリュックがいいと思います。

道沿いに進むとアクロポリス入場への切符売り場がありますよ。

空港からパルテノン神殿までの行き方はこちらに詳しくまとめてあります。

https://mona-log.com/from-athens-airpot-to-acropolis/

アクロポリス・パルテノン神殿のチケット情報

アクロポリスのチケット

アクロポリスのチケットには、アテネ遺跡共通チケットと、各遺跡の単体チケットの2種類があります。

アテネ遺跡共通チケットは、アテネの遺跡7箇所に入場することができるチケットで、各遺跡の単体チケットは、アクロポリスやアゴラなど、特定の1箇所ごとのチケットになっています。

それぞれのチケットの特徴をまとめていきます。

アテネ遺跡共通チケット

対象遺跡

アテネ遺跡共通チケットの対象遺跡は、以下の7箇所です。

  • アクロポリス(ACROPOLIS
  • 古代アゴラ(ANCIENT AGOLA
  • ローマン・アゴラ(ROMAN AGOLA
  • ハドリアヌスの図書館(HADRIAN’S LIVRARY
  • アリストテレスのリュケイオン(ARISTOTLE'S LYKEION)
  • オリンピエイオン / ゼウス神殿(OLYMPIEION
  • ケラミコスの遺跡(KERAMEIKOS

金額

  • 夏季:30€
  • 冬季:30€

※夏季 4/1-10/31 冬季 11/1-3/31

半額割引

  • EU圏内65才以上の在住者か、EU以外の学校に通う学生限定は半額の15€。

有効期限

  • 5日間

注意事項

  • 1遺跡に対して1回のみ入場可能

※チケットはフリーパスではなく、入場を毎回チェックされます。チケットにプリントされたQRコードによって管理されています。

購入場所

対象の遺跡であればどこのチケット売り場でも購入可能です。

アクロポリス単体チケット

1箇所の遺跡のみを見たい場合には遺跡ごとの単体チケットを購入する事ができます。

金額

※夏季 4/1-10/31 冬季 11/1-3/31

アクロポリス(Acropolis)

  • 夏季:20€
  • 冬季:10€
  • 18歳未満:無料

古代アゴラ(ANCIENT AGOLA

  • 夏季:8€
  • 冬季:4€
  • 18歳未満:無料

ローマン・アゴラROMAN AGOLA

  • 夏季:6€
  • 冬季:3€
  • 18歳未満:無料

ハドリアヌスの図書館HADRIAN’S LIVRARY

  • 夏季:4€
  • 冬季:2€
  • 18歳未満:無料

アリストテレスのリュケイオン(ARISTOTLE'S LYKEION)

  • 夏季:4€
  • 冬季:2€
  • 18歳未満:無料

オリンピエイオン / ゼウス神殿(OLYMPIEION

  • 夏季:6€
  • 冬季:3€
  • 18歳未満:無料

ケラミコスの遺跡(KERAMEIKOS

  • 夏季:8€
  • 冬季:4€
  • 18歳未満:無料

無料条件

全遺跡、18歳までの若者、EU圏内の学生は無料です。
無料の場合でもチケットの引き換えが必要になるので、購入時にIDかパスポートを提示する必要があります。

半額条件

夏季はEU県外の大学生、EU在住及び65歳以上は全遺跡が半額になります。また、冬季は全員が半額になります。
大学生の場合、学生証の提示が必要になるのでお忘れなく!

基本的には修復中であったり、ほとんどは建物の中に入ることはできません。近くで見ることができる、という感じです。

アクロポリス単体チケットだけなら、英語ガイド付きでネット購入できるものもあります。

入場無料日もあり

年間を通じて、以下の指定された日は、だれでも入場料が無料になります。

  • 3/6(メリナ・メルクーリ(前文化大臣)記念日)
  • 4/18(世界遺産の日)
  • 5/18(国際博物館の日)
  • 9月最後の土日(ヨーロッパ文化の日)
  • 10/28
  • 11月から3月までの毎月第1日曜日

入場料の高いパルテノン神殿も無料になるのでかなりお得なのですが、無料日でもチケットの引き換えは必要になります。

チケット売り場がかなり混雑するので、時間に余裕を持って観光してくださいね。

観光についての注意点

定休日について

アクロポリスには定休日はありませんが、以下の日程は閉館日です。

1/1、3/25、イースターの日曜日、5/1、12/25、26は休業日です。

営業時間は、8:00~20:00時(10月は8:00~19:00、11/1~3/31は8:00~15:00)

4月と10月は閉業時間の短縮あるので、事前確認をおすすめします。最終入場は閉業時間の30分前まで。一部祝日は時間変更あり。

パルテノン神殿観光のポイント

ベストシーズン

【引用】地球の歩き方

ギリシャ・アクロポリス観光のベストシーズンは5月・6月・9月です。

気温が穏やかで雨も少ないので観光に最適です。

7月・8月は気温がかなり高くなりさらに乾燥するので脱水症状や熱中症の心配が出てきます。

10月〜3月は冬の時期で、観光するには寒く雨も多いので観光には不向きの時期です。

服装について

アクロポリス内はかなり広い敷地になっており、坂道や階段が続くので、歩きやすいスニーカーで行くのがオススメです。

夏場は、日陰がほとんどないので、帽子やサングラスなど、日を避けるためのものを持って行きましょう。

さらに、アテネの夏は日本の夏に比べて暑く、乾燥しているので、水分補給を忘れずに!水は必ず持参しましょう!

所要時間について

パルテノン神殿周辺の神殿や劇場を見るだけでしたら2〜3時間あれば充分です。

ただ、共通パスを購入して古代アゴラやゼウス神殿などをゆったり回る場合は1日かかります。

荷物預かりを活用

実はアクロポリス、大きな荷物を預かって置いてくれる場所があります。

チケットを買う場所のすぐそばに、こんな看板が。

1番上の「Ticket Office」の下に、「Baggage and Stroller Check-in」と書かれてあります。

これが、荷物を預かってくれる場所の標識です。

私はスーツケースを持っていたので本当にありがたかったです。

無料で預かってくれて、施錠もしてくれるので、安心して荷物を預けられました。

アクロポリスは歩く量がかなり多いので、荷物が多くて大変という方は、ここで預けて行くことをオススメします。

現地ツアーがオススメ

ギリシャは治安も悪くないので個人で旅行することもできる場所です。

ただ、公共交通機関を使って観光するのが不安という方や、チケットを自分で購入する方法がわからないという方は現地発着のツアーに参加するのが便利です。

JTBでアテネ発着のアクロポリスツアーをチェック

H.I.S.でアテネ発着のアクロポリスツアーをチェック

観光を計画

アクロポリスを訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。

アクロポリス周辺情報

アクロポリス周辺はレストランやお土産やさんが充実しているので、アクロポリス見学に疲れたら一休みすることができます。

実際にアクロポリ駅から徒歩1分のレストラン「spezie」に行ってきて、美味しい食事が食べられたので、参考にしてみてくださいね。

https://mona-log.com/restaurant-spezie/

まとめ

アテネに行ったからには絶対に行って欲しいアクロポリス。

古代ギリシャの歴史を存分に感じることができます。

ただ、注意点としては、

・歩きやすい格好で行くこと。

・夏に行く場合は、水分補給と日差しよけをしっかりすること。

・スリに気をつけること。

の3点です。

注意することに注意して、アクロポリスの魅力を存分に堪能してくださいね。

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