年末年始で、親知らずを同時に4本抜いて、1日だけ入院しました。
普段は有難いことに健康な体で、病院にも行かない、薬も飲まないという生活を送ってきていたので、入院は初めての経験でした。
親知らずを一気に4本抜くとどう大変だったのか、経過とともに詳細を記録します。
また、ぶっちゃけ4本一気に抜くのはどうなのか、その感想も書いていきます。
目次
親知らずを4本同時に抜くとどうなるか
まず、私は4本とも歯茎の下に埋まっている状態で、上の歯2本に関しては、横向きに生えているという、親知らずの中でも抜きにくい状況にありました。
抜歯した後に腫れるか腫れないかは人それぞれだと聞いていましたが、私は顔の形が四角になるほど腫れました。
本当に大変な1週間でした。
抜歯後の詳しい経過をまとめていきます。
抜歯当日:口の中を大工事
抜歯当日は、朝から市民病院へ行き、入院の手続きを済ませ、昼ごはんは病院で食べました。
14:00 抜歯スタート
まず、麻酔をそれぞれの歯茎に刺されます。
右上、右下、左上、左下の順番で刺していき、それぞれの歯の周りに2、3回ずつ、合計10回ほど刺されました。
正直、私はこの麻酔が一番痛かったです。これまで感じたことのないような痛みで、舌がビリビリと痺れて息ができなくなりそうになりました。
歯は頭に近いから頭も痛くなるし舌が痺れすぎて話ができないし、本当にびっくりするくらい痛かったです。
麻酔がこんなに痛いものだとは知らなかったので、もう絶対にやりたくないと涙目になりながら思いました。
✔️抜歯:右下(歯茎にまっすぐ埋まっている状態)
最初に抜いたのは右下の親知らずです。
麻酔をしていたので痛みはありませんでしたが、最初に歯茎を切って、そこから歯をほじくり出す作業に入りました。
歯が奥にしっかりと生えているのでかなり抜きにくいらしく、歯を引っ張ったり奥に押し込んだりという作業が繰り返されました。
奥に歯を押し込んで歯茎と歯の繋がりを緩めようとしているのはわかるのですが、歯を押すのが力ずくすぎて顎が外れるかと思いました。もともとの健康な体だからよかったものの、もう少し年をとって体が弱っていたらもっと辛かったと思います。
手術中はものすごい機械音がして、口の中で大工事がされている感覚が伝わってきます。「キーン、ギュオー、ゴリゴリゴリ、ウイーン」という一般的に人が苦手とする音がずっと聞こえてくるのでこれもかなりしんどかったです。
途中で先生が「うーん、抜きにくいねえ、、、。」とぽつりとつぶやいていました。
そんなこと言われても!!!ちゃんと抜いてくれ!!!とだけ思っていましたが。涙
ようやく20分ほど経過して1本目の右下の親知らずが抜けてくれました。
✔️抜歯:右上(歯茎に埋まり、横向きに生えて隣の歯を押している状態)
右下の次は右上を抜き始めました。
右下と同様歯茎を切って、ものすごい機械音の中ゴリゴリと押したり引いたり削ったりしながら抜いていきます。
どうして私の親知らずはこんなにしっかりと生えてしまったんだろうと人生で初めてしっかり生えてくれている歯を恨みました。早くでてきてくれ〜と。
右下同様なかなか手強く、「ウイーーーーン」という音と同時に削られ、途中「ゴーーー」という炎を出しているような音もしました。目をつむっているのでどんな器具でどのように手術しているのかは実際にはわからないのですが、とにかく口の中で大工事が行われていることだけは伝わってきました。
右上の歯も20分ほど経ってようやく抜けました。
✔️抜歯:左下(歯茎の中に埋まっている状態)
次は左下です。
右下同様手強く、同じ作業が繰り返されました。私も少し手術に慣れてきて、口の中に感じる血を飲み込まずに息をする仕方を覚えました。
また顎が外れそうになりながら、なんとか持ちこたえ、約20分で抜歯完了。残すは左上の一本です!
✔️抜歯:左上(歯茎に埋まり、横向きに生えて隣の歯を押している状態)
ラスト1本ということで、先生も私も看護師さんもよし、後少し頑張るぞ!という雰囲気が伝わってきました。
なかなかすんなりは抜けてくれません。相変わらずの機械音ですが、4本目にはさすがに慣れてきました。
そして約15分で抜歯完了!
歯を抜き終わったら、歯茎を縫っていく作業をしました。麻酔が効いているので痛くはありませんでしが、縫われている感覚はしっかりとあって、想像すると気持ち悪かったです。
無事に縫い終わり、手術終了。
手術は1時間くらいで終わると言われていましたが、結局1時間半かかりました。
口の中は血だらけ、うまく話せない、顎が痛い、などなどボロボロの状態でしたが、なんとか手術が無事に終わってよかったです。
血が止まらない
抜歯が終わったのが15時半。
それから入院する部屋に戻って点滴をするのですが、とにかく口の中から血が止まりませんでした。
先生曰く、「夜までには血は出なくなるよ」と言われたのですが、夜になって夜ご飯の時間になっても血は止まりません。
血の味が気持ち悪く、噛むことができずにご飯も全然食べられませんでした。
親知らずを抜くことがこんなに辛いことだとは知りませんでした。涙
結局抜歯当日は夜になっても血が止まらず、(徐々に血の出る量は減ってきていたのですが)血を吐きながら寝るという、拷問のような夜でした。当然あまり寝付けませんでした。
抜歯後1日目:顔が腫れ、血がにじむ
抜歯後1日目の朝起きてみると、前日よりも顔が腫れてきていて、痛み止めが切れてきたのか、ジンジンと痛みがしました。
もう一度痛み止めを飲み、なんとか痛みは引いたものの、まだ若干血が出ていました。
口の中も腫れていてとても食べ物を噛める状況ではなく、朝ごはんは少しだけ飲み込んで終了。お腹は空いているのに食べれない、というのは本当に切なかったです。
そんな状況でも先生に見てもらうと、「あ〜腫れちゃったね。でも問題ないよ。」
ということで、退院することになりました。
顔が人生で最大に腫れて私的にはただ事ではなかったので、そんな軽い感じで大丈夫かい!と思いましたが、先生のいうことを信じるしかありません。
退院後は1日ぶりの家に感動し、普段自分が健康でいることがどれほど有難いことかを実感しました。
どこにも出かけずゆったりと過ごしていましたが、顔の腫れと若干の出血は治りませんでした。
抜歯後2日目:顔がどんどん腫れ、熱を帯びている
抜歯後2日目は、少しは顔の腫れが引いているかな?と期待して目覚めたのですが、鏡の前に経って大絶望しました。
昨日より顔が大きくなっているー!!!!ブサイクー!!!!!
顎がなくなりかけ、顔が四角くなりかけていました。なんかのキャラクターみたいな。ムーミン?ジャムおじさん?私は個人的に、ディズニー映画のカールじいさんの空飛ぶ家のカールじいさんに自分が見えました。
とにかく顔がパンパンで、人生で最大の大きさまで膨れ上がっていました。
血は止まったものの、頬は熱を帯びていて、赤くなっていました。
そんな状態できちんと食事ができるはずがなく、術後2日目もおかゆとリンゴをすりつぶしたものしか食べられませんでした。
抜歯後3日目:顔の腫れ人生MAX
3日目の朝。少しはよくなったかなと思って鏡を覗くと、そこには前日よりさらにブサイクに膨れ上がった顔がありました。
いよいよ悲しくなってきます。昨日まではもうすぐ治るだろうという期待もあったし、1日2日ならこの腫れ具合でも面白いか、と思いっていたから耐えられていたのですが、さすがにその腫れの引かなさに悲しくなってきました。
両頬が腫れ、さらに若干垂れ下がってきていて顎がなくなり、いよいよ顔が四角形になりました。
口の中は抜歯直後よりも腫れていて、抜歯後1日目ではなんとかうどんを噛むこともできたのですが、それすらできず、ひたすら飲み込むことしかできませんでした。
さらに右下の親知らずを抜いた場所が膿んでしまっているような気がして、かなり気になりました。
この日は大晦日。家族はみんな美味しそうにご飯を食べていましたが、私はおかゆを飲み込むことが精一杯で羨ましく見ていました。
普段ご飯を噛むことができて、美味しく食事ができていることがどれほど幸せなことなのか、身をもって体験しました。
抜歯後4日目:青あざができる
朝起きて顔を見ると、少しですが腫れが引いているのがわかりました。
その分、口の中の腫れがひどく感じました。歯をかみ合わせようとすると、腫れ上がっている口の中の皮膚を噛んでしまいそうで、寝るときも大変です。
また、親知らずが生えていた場所近くの肌の表面が両方とも青あざのようになっていました。
それでもだいぶ腫れが引いたので、抜糸後初めて外出することができました。
久しぶりの外出は楽しかったですが、まだ腫れているのでしっかりとマスクをしていきました。
抜歯後5日目:顔の腫れが引いてくる
抜糸後5日目にはだいぶ顔の腫れが引いてきて、口も指2本が入るくらいは開くようになりました。
口の中の腫れも引いて、柔らかく煮込んだ食べ物ならゆっくり噛むことができるようになりました。大きな進歩です!
ただ、噛もうとして口を動かすと、口の中で縫われている糸がどんどん緩んできて気になりました。なかなか万全の状態には戻りません。
抜歯後6日目:少しずつ固形物が食べれるように
顔の腫れも口の中の腫れもだいぶ改善し、ゆっくりであれば噛めるようになりました。
うどんを噛めるようになり、豆腐や柔らかく煮込んだ野菜も噛めました。
少し調子にのってイチゴをたべると、歯茎に染みて痛かったです。
痛みはほとんどなかったので、外にでて散歩をすると、寒さにやられて歯から頭が痛くなり、調子に乗るのはやめようと硬く決意しました。
抜歯後7日目:抜糸のため病院へ
いよいよ抜糸です。
正直、3日目までは一週間で治ると思っていませんでしたが、家でゆったりとできていたおかげか、順調に治っていき、抜糸の日を迎えることができました。
抜糸も痛いんだろうと思ってかなりビクビクしていましたが、予想に反してすんなりと終わりました。
先生が糸をきっているのがわかりましたが、4本の歯の抜糸にかかったのはわずか5分ほどでした。
少し血が出ましたが、今回はすぐに止まりました。
晴れて親知らずに苦しめられた一週間から卒業です!!!
抜糸後
抜糸後は、かなり噛み合わせがよくなり、通常の食事でほとんど問題がなくなりました。
硬い物を噛むと少し神経が痛むので、抜糸後1週間ほど硬い物はゆっくりでないと噛めませんが、順調に回復していきました。
親知らずを抜いてから現在で3週間弱がすぎましたが、唯一不便に感じるのは、親知らずを抜いた部分に穴が空いており、食事をするとその穴に食べ残りがはまってしまって口をゆすがないと出てこないということです。
これは、だんだん歯茎が戻ってきてくれるのを待つしかないんですかね。
今は少し不便ですが、痛みもなく、美味しく食事ができるので感謝です。
4本同時に抜くのはオススメ?
初めて親知らずを4本抜いてみて、ぶっちゃけもう2度とこんな経験はしたくないと思いました。
だからこそ、4本生えている人は、4本一気に抜いてしまう方がオススメです。
2本ずつなどで徐々に抜いていくと、2度目に挑戦する気力がなくなってしまいそうなほど苦しかったので。
また、忙しくて1本ずつ病院へ通うことが難しい人にもオススメです。
1週間ほど休みを取れる日程があれば、4本一気に抜くことができるので効率的です。
1週間の痛みと顔の腫れを覚悟できてしまえば、少しずつ長い時間をかけてやるよりも、1週間で終わらせてしまえるのでいいですよね。
それでも、一気に痛いのを味わいたくない、少しずつ着実に抜いていく方が安心だ、という方は、4本一気に抜くのは精神的にしんどいと思います。
自分の生活スタイルや性格で決めるのが一番です!
[box05 title="親知らずを同時に4本抜くのがオススメな人"]
・痛みは一度で終わらせたい!
・病院に通う時間がない!
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1日の入院生活で感じたこと
普段、健康な体で病院とは無縁の生活を送っていたからこそ、1日の入院は私にとって大きな出来事でした。
健康な体でいられることがどれほど有難いことかを思い知らされたし、もっと感謝して生きなくてはいけないな、と強く思いました。
病院で働いている看護師さんやお医者さんは、患者さんに寄り添って仕事をしていてすごく格好良く見えたし、人に寄り添う仕事は素敵だな、と改めて感じました。
親知らずを抜いたのは痛くて嫌だったけど、普段は感じられないようなことが感じられて、とてもいい経験ができたと思います。